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VMSのリプレイス・乗り換えガイド

VMS(映像管理ソフト)のリプレイス(乗り換え)は、単なる設備の更新ではありません。最新のソフトウェアに切り替えることで、既存のカメラ資産はそのままに、「ランニングコストの削減」と「業務効率の向上」を同時に実現できる有効な手段です。

本記事では、失敗しないVMS移行の手順や、リプレイスによって解決できる課題について具体的に解説します。

VMSを乗り換えるべき「3つのサイン」とよくある課題

防犯カメラシステム(VMS)の法定耐用年数は一般的に6年とされていますが、ソフトウェアの使い勝手やコストに関しては、それより早い段階で課題が顕在化することがあります。以下の3つのサインが出ている場合は、リプレイス検討のタイミングです。

1. ランニングコスト(維持費)の増大

海外製VMSの多くは、カメラ1台ごとに毎年のライセンス更新費用(サブスクリプション方式)が発生します。導入当初は安価でも、5年、10年と使い続けることでトータルコストが膨れ上がり、毎年の予算を圧迫しているケースが少なくありません。

「買い切り型」のライセンス体系を持つVMSへ乗り換えることで、長期的な維持費を大幅に圧縮できる可能性があります。

2. 「操作が難しい」という現場の不満

「機能が多すぎて、録画再生の方法さえ分からない」「マニュアルが日本語に対応しておらず、トラブル時に誰も触れない」といった悩みも深刻です。

警備担当者や工場長など、IT専門職ではないスタッフが操作する場合、直感的に使えるUI(ユーザーインターフェース)であることは必須条件です。操作性の悪さは、有事の際の確認遅れや、誤操作によるデータ消失リスクに直結します。

3. システム拡張性の限界(メーカー縛り)

「カメラを増設したいが、既存システムと同じメーカーのカメラしか接続できない」というケースです。特定のメーカーに依存したシステム(NVRなど)の場合、設置場所に最適な他社製カメラを選べなかったり、廃盤によって保守ができなくなったりするリスクがあります。

失敗しないVMSリプレイスの「移行手順」

「システムを止めてはいけない」「データが消えたら困る」という不安から、リプレイスを躊躇する担当者様も多いでしょう。しかし、正しい手順を踏めば、リスクを最小限に抑えて移行することが可能です。

Step1:現状調査(カメラ・ネットワーク・サーバー)

まずは現在設置されているカメラのメーカーと型番をリストアップし、移行先のVMSが対応しているかを確認します。多くのVMSは「ONVIF(オンビフ)」という統一規格に対応していますが、首振り(PTZ)などの固有機能が使えるかもチェックが必要です。

また、現在のサーバー機をそのまま流用できるか、ネットワーク帯域(通信速度)に余裕があるかも併せて診断します。

Step2:トライアル導入と「並行稼働」

いきなり旧システムを停止するのは危険です。まずは新しいVMSをテスト環境(または本番サーバーの一部)にインストールし、「旧システムで録画を続けながら、新システムでも同じカメラ映像を取得する」という並行稼働期間を設けます。

この期間に、実際の画質、操作性、負荷状況を確認し、現場スタッフへの操作レクチャーを行います。

※並行稼働時の注意点(ネットワーク負荷)

1台のカメラから「旧サーバー」と「新サーバー」の2箇所へ同時に映像データ(ストリーム)を送ることになるため、ネットワークの通信量(帯域)とカメラの負荷が一時的に約2倍になります

ネットワーク帯域が圧迫され、同じ社内LANを使っている他の業務システムやPCの動作が遅くならないか、事前に情シス部門等と確認しておくと安心です。

Step3:本番移行(カットオーバー)

並行稼働で問題がないことを確認したら、旧システムの録画を停止し、新システムへ完全移行します。

なお、「過去の録画データ」については、データ形式の互換性がないケースが多いため、無理に移行せず、「旧サーバーを閲覧専用としてしばらく残しておく」または「重要なデータのみ動画ファイルとして書き出す」という運用が一般的かつ安全です。

リプレイス成功事例(Before / After)

事例A:カルビー株式会社(食品製造)

導入前の課題:全国16拠点・1,000台以上あるカメラの運用面に課題があった

全国の工場に設置された1,000台以上の監視カメラを運用していましたが、映像品質とデータ容量のバランスを取るのが難しく、古いシステムでは「1台のPCでしか閲覧できない」などの機能制限もありました。また、魚眼カメラの歪み補正などの技術的な課題も残されていました。

導入後の効果:高解像度映像の長期保存と「どこからでも見られる」環境を実現

SK VMS(システム・ケイ)へリプレイスしたことで、高解像度映像を長期保存しながら、複数のクライアントPCから安定して閲覧できるようになりました。既存の魚眼カメラの映像もソフトウェア側で補正可能になり、広範囲の監視をコストを抑えて実現。工場への立ち入りが制限される中でも、リモートメンテナンスがあたりまえの運用環境を構築できました。

※参照元:システム・ケイ公式HP(https://sk-vms.systemk.co.jp/blog/case/calbee.php)

事例B:国内大手製鉄所(鉄鋼製造)

導入前の課題:広大な敷地内の移動ロスと「生産現場の見える化」不足

広大な製鉄所の敷地内に点在するアナログメーターや設備の状況を確認するため、作業員が都度現地へ移動しており、パトロール業務の効率化が課題でした。また、録画機能のない古い監視カメラでは、品質管理やトラブル時の原因究明(トレーサビリティ)に限界がありました。

導入後の効果:映像データの統合による「工場DX」と遠隔監視の実現

Genetec Security Center(VMS)を導入し、カメラ映像とセンサー情報を統合管理。中央操作室から現場の状況をリアルタイムに把握できるようになり、移動時間を削減しました。また、過去の映像データを分析することで、設備の異常予兆検知や安全管理(不安全行動の特定)が可能になり、工場のDX化が大きく前進しました。

よくある質問(FAQ)

Q. カメラのメーカーがバラバラでも移行できますか?

A. マルチベンダー対応のVMSであれば可能です。
多くの最新VMSは、国内外の主要メーカーのカメラに対応しています。ただし、非常に古いアナログカメラなどの場合は、変換器(エンコーダー)が必要になる場合があるため、事前の調査をおすすめします。

Q. リプレイス中、録画は止まってしまいますか?

A. 並行稼働を行えば、録画の空白期間(ダウンタイム)をなくせます。
既存システムを動かしたまま、新システムを構築・稼働させることが可能です。セキュリティ上、常時監視が必要な施設でも安心して移行できます。

Q. サーバー機器は買い替えが必要ですか?

A. スペックとOSによります。
既存のサーバーが必要なスペック(CPU、メモリ、HDD容量)を満たしており、OSのサポート期間内であれば流用可能です。ただし、サーバー自体が5年以上経過している場合は、故障リスクを考慮してハードウェアごとのリプレイスを推奨するケースが多いです。

編集チームまとめ

VMSのリプレイスは、単なる「老朽化対策」ではなく、コスト構造を見直し、現場の使い勝手を劇的に良くするチャンスです。

「今のカメラが使えるか知りたい」「具体的な移行費用を見積もりたい」という方は、下記でおすすめのVMSソフトを紹介しているのでチェックしてみてください。

【業界別】
必要な機能から見つける
おすすめのVMSソフト3選

新たにVMSソフトを導入するにあたって見るべきなのは、自社にとって必要最低限の条件を満たしたVMSソフトかどうかです。
そこで、業界ごとに必要とされる機能を分析し、おすすめの3製品を選定。自社に合ったVMSソフトの導入により、現場の監視員や現場監督の作業効率化が叶います。

複数拠点や大規模施設を管理する
製造業や物流施設向け
SK VMS
(システム・ケイ)
SK VMS(システム・ケイ)
画像引用元:システム・ケイ公式HP
https://sk-vms.systemk.co.jp/
おすすめの理由
  • ネットワーク障害時に自動でサーバーが切り替わり、生産ラインや倉庫稼働を止めず損失を防ぐ
  • 18,996機種のカメラに対応(※)既存機器を活かし複数拠点を一元管理し誤出荷も抑止
  • 最大10,000台のカメラを統合管理し、事故検知や監査対応に活用しつつコストを削減
一時的に防犯カメラを設置したい
建設業や
ハウスメーカー向け
Safie
(セーフィー)
Safie(セーフィー)
画像引用元:セーフィー公式HP
https://safie.jp/
おすすめの理由
  • 月額課金制のため、建設現場など一時的に防犯カメラを設置する場合にコスト削減ができる
  • クリアな映像や音声を使った遠隔管理や指示出しによって、現場監督の移動時間を軽減できる
  • ヒトやモノの動きを検知する機能がついており、無人状態になる建設現場の夜間のセキュリティ管理が可能
緊急時に迅速な対応が必要な
自治体や医療機関向け
ArgosView
(パナソニック ネットソリューションズ)
ArgosView(パナソニック ネットソリューションズ)
画像引用元:パナソニック ネットソリューションズ公式HP
https://www.argosview.jp/
おすすめの理由
  • 救急患者の映像や搬送中のライブ映像を病院側で確認でき、搬入体制を整えられる
  • 気象庁や機関が発信する災害情報を集約。緊急情報として現場に自動配信ができる
  • 地震感知器などを別途購入することなく、災害状況を迅速に把握できる

※2024年10月末調査時点、公式HPより

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